『ER緊急救命室』を観ていると、心臓マッサージや気管挿管、除細動などの救命処置シーンが頻繁に登場しますよね。ドラマの展開としては非常に緊迫感があり、見ているだけで手に汗握る瞬間も多いのですが、実はこれらのシーンから学べることもたくさんあります。
医療ドラマとはいえ、監修がしっかりしている『ER』では、実際の医療現場で行われる救命処置がリアルに描かれています。そこで今回は、『ER』の救命処置シーンをもとに、実際に役立つ知識について解説していきます!
1. 『ER』の救命処置シーンはどこまでリアル?
1-1. 心肺蘇生法(CPR)
『ER』でよく目にするのが、心停止の患者に対する心肺蘇生法(CPR)です。「胸骨圧迫!」という声とともに、医師が力強く胸を押し続けるシーンは印象的ですよね。
実際のCPRも基本的には同じ手順で行われます。
- 胸骨圧迫の速さは1分間に100〜120回
- 圧迫の深さは約5cm
- 30回圧迫後に人工呼吸を2回行う(現在は圧迫のみでもOK)
『ER』のCPRシーンはとてもリアルですが、ドラマでは短時間で患者が回復することが多いのが現実との違いです。実際の現場では、長時間の圧迫が必要なことも多く、成功率もそれほど高くはありません。
1-2. 除細動(電気ショック)
「チャージ360!クリア!」という掛け声とともに、医師が電気ショックを行うシーンも『ER』の定番。これは心室細動(VF)や無脈性心室頻拍(VT)の患者に行われる除細動と呼ばれる処置です。
実際にAED(自動体外式除細動器)を使う場面は一般人でも遭遇する可能性があります。もし目の前で誰かが倒れたら、AEDを使うことができるようにしておきましょう。
2. 『ER』で学べる実際に役立つ知識
2-1. 気道確保の重要性
『ER』では、患者が呼吸困難に陥った際に気道確保を行うシーンが頻繁に登場します。例えば、
- 舌が気道を塞いでしまう → 頭を後ろに傾ける(気道確保)
- 異物が詰まっている → ハイムリック法(腹部突き上げ法)を実施
気道確保は、救急現場でも非常に重要な処置。覚えておくと、いざというときに役立つかもしれません。
2-2. 失血時の応急処置
大量出血した患者に対して、止血を行う場面も『ER』ではよく出てきます。例えば、
- 直接圧迫止血(ガーゼやタオルで傷口を押さえる)
- 止血帯の使用(ただし正しい使い方を知らないと逆効果)
ドラマの中でも、応急処置が適切でないと状況が悪化する場面が描かれており、視聴者としても学びの多いシーンです。
3. 『ER』を観ることで防災意識も高まる?
3-1. 緊急時の対応力が身につく
『ER』のリアルな医療描写を見ていると、「もし自分がこの場にいたらどうする?」と考える機会が増えます。
- 突然、目の前で人が倒れたらどうすればいいのか?
- 救急車が到着するまでにできることは?
- 災害時に応急手当をする方法は?
こうした問いに対して、なんとなくでも知識を持っているだけで、いざというときの対応が変わります。
3-2. 医療従事者の大変さを知る
『ER』を観ることで、医療従事者がいかに過酷な環境で働いているのかを実感できます。患者の命を救うために奔走する姿、時には救えなかった命に涙するシーン。これらを観ることで、現実の医療現場に対する理解も深まるのではないでしょうか。
4. まとめ
『ER緊急救命室』の救命処置シーンは、単なるドラマの演出ではなく、実際の医療現場を忠実に再現したものが多く含まれています。
視聴者としても、
- CPRやAEDの使い方
- 気道確保の方法
- 止血の基本
など、日常生活でも役立つ知識を学ぶことができます。
もしまだ『ER』を観たことがない方は、ぜひこの機会にその臨場感とリアルな医療描写を体感してみてください!
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